東京と大阪の『面白い』の基準が違うのは、『失礼』の基準が違うのが原因
東京と大阪の『面白い』の基準が違いすぎて違和感の根源を探していたんだけど、どうやら『失礼』の基準が全く違うらしいという結論に至る。
— 化学魔🌤️ (@kagakuma) October 2, 2022
これは京都で顕著なのだが、関西は正直な感想であれば免責される文化がある。その最たるものが『いけず』である。他人には触れられたくない事柄でも事実であればエグる。但し暗黙のアンタッチャブルが多く、例えば出生地はあまり触りたがらない。(一方で居住地は構わない)
— 化学魔🌤️ (@kagakuma) October 2, 2022
関西の笑いはよくよくみると『俺はこう思った』という形式の笑いが圧倒的に多数を占める。これはたぶん事実とは異なる表現を失礼と考えている。つまりやってもいないことをやったらダメ。
— 化学魔🌤️ (@kagakuma) October 2, 2022
一方で東京は仮に事実であっても事実そのものの指摘を失礼と考えているのではないか。そのかわり『◯◯してそう』みたいな無根拠な想像に対して大変寛容で、東京の笑いの中心は『あるある話』である。
— 化学魔🌤️ (@kagakuma) October 2, 2022
失礼の文脈でいうと『事実陳列罪』は東京の文化である。大阪では誇張した事実の陳列こそ笑いの源泉である。
大阪では小学生が口けんかするとき、東京の人は信じられないかもしれないが『やってほんまのことやねんもん』が抗弁として有効である(指導はされる)— 化学魔🌤️ (@kagakuma) October 2, 2022
わたしは兵庫県出身なので関西の笑いに染まったが、東京では精緻なモノマネをするとハラスメントにあたる。これが衝撃的であった。東京では事実に触ってはならないのである。
— 化学魔🌤️ (@kagakuma) October 2, 2022
若干傍論にそれるが、いわゆる京都しぐさとは『遠回し』ではない。勘違いされがちだが『できるだけ深くえぐれる最短ルート』である。遠回しだから陰湿なのではなく、えぐり方が深いから陰湿なのである。
— 化学魔🌤️ (@kagakuma) October 2, 2022
ところで大阪には『しらんけど』という最強の免責文がある。これは東京で言うところの『※個人の感想です』に相当するが、内実は正反対である。
大阪の『しらんけど』は『わたしは実際に以上のように感じたが、あなたは同様に思うか責任を取らない』であり、基本的に感想ベースの会話が進む。— 化学魔🌤️ (@kagakuma) October 2, 2022
東京の『※個人の感想です』は免責部分が違う。『しらんけど』は『個人の』を免責しているが、こちらは『感想である』ことを強調しているのだ。仮に大多数の感想であっても『感想は感想』と切り捨てる余地が残ることに注意したい。事実はないことを敢えて強調している。
— 化学魔🌤️ (@kagakuma) October 2, 2022
まとめると、大阪は『思い込みでものをいう』のを失礼と考え、東京は『事実の指摘』を失礼と考えている。大阪の笑いは誇張した事実の指摘が中心で漫才文化、東京の笑いは想像上の笑いが中心のコント文化である。漫才は『全くその通りだ』という笑いでありコントは『そんなことあるわけない』の笑い。
— 化学魔🌤️ (@kagakuma) October 2, 2022
ネットの声
これは、探偵ナイトスクープ案件か?🤔
知らんけど。🙄🙄🙄
— ひでゆき (@monkeyrtproject) October 3, 2022
関西在住だった頃東京の祖父の葬式で悲しむ祖母を元気づけようとして
「まぁそんな泣かんでもあと少ししたら爺ちゃんの所にいけるやん!」
って言ったら東京の親戚に説教された。
— DIY好きなPTSD (@Zz6n8HHkS3BxYwQ) October 3, 2022
関西出身北海道住み、すごく腑に落ちる内容です。移住後に言動に違和感や傷ついた事、逆にわたしの発言に眉を顰めた子。「失礼の基準が違う」と分かると納得。今は馴染んでしまっていますが。
— Umi (@Umi23659713) October 3, 2022
リプ欄も全部読んで、なるほどとなりました。長野出身/沖縄在住
自分が使う場合「しらんけど」より「※個人の感想です。」の方がしっくりくるのは、関東圏に近い県出身だからなのかと気付いたのは個人の感想です。— マレ・ラストワンマイルin沖縄🎃 (@RunnerMaare) October 3, 2022
私も兵庫生まれ、小学生から東京ですが、面白いツボ、もあるけど、確かに「失礼」の基準が違うかもですね。
— みのり (@yRZn6DnX41Fsg5Y) October 3, 2022
事実を指摘された時に逃げ場がなくなるから1対1の人間関係の維持が難しくなる。それを真面目な場面とかで真剣に話すならともかく、みんなの前でイジるときにされるから余計に関わるのしんどくなる。やり返すと機嫌悪くなるのは本当にそう。やるならやられる覚悟をしてこい。
— つづり (@jqe8_k) October 3, 2022