日本語になっていないのになぜか読める文章「ケンブリッジ大学コピペ」の真相とは?
タイポグリセミア(Typoglycemia)とは、単語を構成する文字を並べ替えても、最初と最後の文字が合っていれば読めてしまう現象のことで、このケンブリッジ大学のコピペが一番有名とされているものです。しかしながら、ケンブリッジ大学のコピペの実在性も問われています。今回はそれについて調査しました。
「読めてしまう」文章の起源と歴史
■1976年
1976年、ハンプシャー州オールダショット市のグラハム・ロウリンソン(Graham Rawlinson)氏は、ノッティンガム大学で学術論文「単語認識に置ける文字の位置の重要性(The significance of letter position in word recognition)」を書いた(UoN – Full View of Record)。この論文において、「単語の語中の文字をランダムにしたものは、文章を理解できる読者の読解能力にはほとんど、あるいはまったく影響を及ぼさないことを示した。実際のところ、本当に速い読み手は、混乱した文章のA4サイズ1ページの文章のなかで、たった4つか5つの間違いにしか気づかなかった」と述べられている。
中略
■2009年
2009年5月8日、2ちゃんねる「【ネット】「ウィキペディアが与える影響を調べるため」学生がもっともらしい嘘の書き込み 多数の欧米大手紙がだまされて引用」スレッドの2で投稿されたことから、以下のコピペが流行する。
こんちには みさなん おんげき ですか? わしたは げんき です。この ぶんょしう は いりぎす の ケブンッリジ だがいく の けゅきんう の けっか
にんんげ は もじ を にしんき する とき その さしいょ と さいご の もさじえ あいてっれば
じばんゅん は めくちちゃゃ でも ちんゃと よめる という けゅきんう に もづいとて
わざと もじの じんばゅん を いかれえて あまりす。
どでうす? ちんゃと よゃちめう でしょ?
ちんゃと よためら はのんう よしろく
上記に示したとおり、「ケンブリッジ大学の研究」などというものは存在せず、英語版のコピペにあった内容を踏襲している。なお、この文章が何となく読めてしまうのはかな文字だけだからであり、漢字仮名混じり文では事情が変わってしまうことも指摘しておく必要があるだろう。
■補記として考察GUITCHUS氏の英語版へのコメントにあるのと同様の批判が日本語版でも通用するように思われる。すなわち、「単純で一般的な構文」であり、さらに短い、よく知られた単語のみが使われている。
また、2ちゃんねる版の文章で分かち書きごとに1単語とみなすと、すべてで56単語となる。そのうち、最初と最後の文字は固定となるから3文字以下の単語は変更がない(「ですか」「げんき」「です」「もじ」「さいご」「よめる」等々)。この変更のない単語は26か所(46%)で、そのうち多くの割合が助詞など文法的に重要な語である。一方、長い単語は6文字の「ケブンリッジ」「あいてっれば」「めくちゃゃ」の3か所。残りの変更された単語は5文字(9か所)か4文字(18か所)の非常に短い語である。4文字ということは、パターンとしては■AB□→■BA□しかない。5文字の場合は1語あたり最大6パターンありえるが、いずれにしても「誤字を推測して読める」範囲であろうということになる。
したがって、この程度の「誤字の極めて多い」文が「読めてしまう」のは、特に脳の機能などを持ち出す必要もなく、単に「通常の日本語を読むための基本能力」でカバーできる範囲だということになると思われる。
以下略
出展:blog.esuteru.com
ネットの声
自分の誤り訂正力に驚いてしまった
もしAIだったら読めないよね
すいごね
ほとんうに
でためらでも
よまめすね😊
読めてしまった自分に反省………
脳が勝手に補正をかけているのかな?
大人は読めるけど子供は読めない😳