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看護学生の作文コンクールの選考作品「父からのプレゼント」が泣ける - 激バズ

看護学生の作文コンクールの選考作品「父からのプレゼント」が泣ける

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看護学生の作文コンクールの選考作品「父からのプレゼント」が泣ける

看護学生の作文コンクールで選考作品として選ばれた「父からのプレゼント」が感動的だと反響を呼んでいます。


看護学生の作文コンクールの選考作品「父からのプレゼント」が泣ける

「父からのプレゼント」

2021年8月、父を急性心筋梗塞で亡くした。当たり前の毎日が一変した日だった。5分前まで元気に話していた父が私の呼びかけに反応しなくなったのだ。急いで救急車を呼んだ。救急隊員が到着するまでの約10分間「お父さん目を覚まして」と、声を震わせながら無我夢中で心臓マッサージを続けた。救急隊員が到着し、父はAEDによる電気ショックなどの蘇生をされていた。目の前に広がる光景は非日常的なもので、私はショックで言葉を失い、ただ呆然と立ちすくむことしかできなかった。父が病院に運ばれた後、私は父の異変にいち早く気付けなかったことへの後悔と、何もできなかったことへの不甲斐なさで涙が止まらなかった。

そして毎晩「私がもっと早く気付いていれば」「すぐに救急車を呼んでいたら」という後悔と、苦しみに顔を歪める父の顔が脳裏をよぎり眠れない日々が続いた。そんな私を母は心配そうに見つめていた。私は母に「大丈夫だよ、心配しないで」と伝え、7人兄弟の長女として、母には心配をかけぬようできるだけ平静を装っていた。しかし私の心は限界寸前だった。そんな時、ICUに入室している父と面会できる機会があった。様々な機器に繋がれている父を見た瞬間、涙が溢れて止まらなかった。そして 私の中の後悔はどんどん大きくなっていった。

病状説明の際、泣いている私に医師は「娘さんのお陰でお父さんの心臓は元気に動いているんですよ」という言葉をかけてくれた。 それでも私の後悔が消えることはなかった。そしてICUからHCUに移動することになった。父との面会後、泣いている私を見た看護師が私の背中をそっとさすりながら「知識がある分余計に辛かったね、でもよく頑張ったね」という言葉をかけてくれた。その手はとても温かく、後悔の念に押しつぶされそうになっていた私の心を優しく包み込んでくれた。

どれだけ励ましや慰めの言葉をかけられても後悔の念が消えなかった私の心は、たった一人の看護師の温かい手により軽くなったのだ。そして入院から2週間、父が亡くなっ た。後悔の念で一杯の心の状態であれば父の最期の瞬間に「ごめんね」と伝えていただろう。しかし、看護師が私の心を優しく包み込んでくれたおかげで「今までありがとう、お疲れ様」という言葉を父にかけることができた。これはあの時、看護師が私の心に寄り添 ってくれたからだと感じている。この経験は立派な看護師になるために、父が私に残してくれた「最後のプレゼント」であり、私自身を強くし、成長させてくれるものであった。 そしてこの経験を忘れることなく、患者・家族の心に寄り添える看護師になることを誓っ た。


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